
iPhone と Android は一長一短
もう何年も信者同士の論争が続いている「iPhone vs Android」ですが、結局は「どちらが優れているという事はなく、それぞれの特徴を把握して自分に合った方を使うべき」という意見に収束しています。
現在は Android でも iPhone でもできる事は大きく変わりません。
よく、「スマートフォンに詳しくない初心者には、iPhoneがオススメ」という意見を聞きますが、本当でしょうか。
まあ、実際はその通りな事が多いのですが、初心者の中にはAndroidの方が向いている方もいます。
iPhone と Android の特徴を確認し、どちらにするべきか決断しましょう。
それぞれの特徴
機種が多いのはどっち?
Android >>>>> iPhone です。
Androidは「Android」というOSをスマートフォンに搭載すればよく、日本以外にも世界中のメーカーから発売されており、現在では数万種類あります。
対して、iPhoneはAppleしか製造することができず、現在流通しているのは10種類くらいしかありません。
選択肢という点においては、Androidの圧勝と言えるでしょう。
安いのはどっち?
Android >>> iPhone です。
Androidは安いものでは1万円くらいから、高いものでは10数万円まで、幅広いラインナップがあります。
iPhoneは約5万円~12万円くらいで、選択肢は少ないですね。
シェアが多いのはどっち?
Android <= iPhone です。
日本ではだいたい50~60%がiPhoneのシェアとなっています。
また、iPhoneを販売しているのはAppleのみですが、Androidは多数のメーカー合算の数値ですので、メーカー別のシェアはAppleの圧勝です。
特に、女性のシェアは約80%となっていますので、ほとんどの女性はiPhoneを使用していることになります。
ちなみに、全世界でのシェアはAndroidが約70%以上と、日本とは逆の傾向となっています。
処理速度が速いのはどっち?
Android > iPhone です。
処理速度の計測には一般に「Antutu」というソフトを使用します。このソフトを実行して、算出された点数が処理速度の目安となります。
iPhoneの最高峰は「A14」というCPUを搭載した「iPhone12シリーズ」ですが、iPhone12が約8万円でAntutu55万点くらいです。
Antutu55万点くらいであれば、Androidは「Snapdragon865」あたりを搭載した機種が該当しますが、例えば「Xiaomi Mi10T」であれば6万円くらいから購入できます。
Androidの最高峰は「Snapdragon888」であり、Antutu70万点以上のスコアになるのですが、このCPUを搭載した「Xiaomi Mi11」は8万円くらいで購入可能です。
以上のように、Androidの圧勝に見えるのですが、実は簡単な話ではありません。
現在入手可能な最低スペックのAndroidは最安だと1万円くらいでAntutu9万点くらいです。
対して、現在入手可能な最低スペックのiPhoneは「iPhoneSE(第2世代)」ですが、約5万円でAntutu45万点くらいのスコアとなります。12万円くらいの最高スペック機種とCPU性能はあまり変わらない結果となるのです。
つまり、iPhoneとAndroidの最低スペック機種を実際に使用してみた場合、操作感が全く違います。
そりゃそうですよね。Androidは安くてゴミスペックの機種が市場に存在していますが、iPhoneは最安が5万円くらいで、CPU性能にステータスを全振りしたような機種しかないのですから。
これはAppleの戦略が非常に上手だと思いますね。
カスタマイズしやすいのはどっち?
Android >>> iPhone です。
iPhoneはホーム画面のカスタマイズが少し困難ですが、Androidは様々なホームアプリがありますので、カスタマイズが容易です。
また、iPhoneは「App Store」からアプリをダウンロードして使用しますが、「App Store」はAppleの審査を通過しなければならず、変なアプリがダウンロードできないようになっています。
対して、Androidは「Google Play ストア」に登録されているアプリだけでなく、登録されていないアプリも無理やりインストールすることができます。
高性能なカメラはどっち?
Android < iPhone です。
正直、機種によるので一概には言えないのですが。確かにAndroidの最高機種は4レンズで1億画素以上を搭載しているのに対し、iPhoneの最高機種は3レンズで1200万画素と、数値ではAndroidの圧勝となります。
ただし、スマートフォンの写真画質はカメラの画素数だけで決まるわけではないのです。
というか、画素数でなくソフトのチューニングが最も重要です。
Androidはソフトのチューニングがイマイチな機種が多く、画素数のわりにはきれいな写真が撮れないことがあります。
その点、iPhoneはチューニングが素晴らしく、カメラアプリも使いやすくて、iPhoneのみでYouTubeの動画配信が可能なレベルです。
もちろんAndroidにもiPhoneに匹敵する機種もありますが、当たり外れが多い印象ですね。
アクセサリーが豊富なのはどっち?
Android <<<<< iPhone です。
iPhoneは100円ショップ等にもフィルムやケースなどがありますが、Androidはほとんどありません。
Androidは機種が多いので、専用のアクセサリーを大量生産することが難しいのです。
ただし、ネットショップで購入することができますので、入手が困難なわけではありません。
デザインが優れているのはどっち?
Android >>> iPhone です。
Androidのほうが機種の種類が多いので選択肢が豊富ですので、当然かもしれません。
それに、Androidの機種は他と差別化を図るため、デザインにも力を入れています。
例えば、画面を広く使えるように、指紋認証センサーを背面に設定したり、画面内に設定したりしていますし、フロントカメラの切り欠きをなるべく少なくしていますが、iPhoneはそういった工夫をほとんどしていないように思われます。
その他、小ネタなど
イヤホンジャック
iPhoneはイヤホンジャックがありませんので、イヤホンやヘッドフォンで音楽を聴きたい場合、Bluetoothで無線接続するか有線の変換アダプタを使用しなければなりません。
Androidには同様にイヤホンジャックがない機種もありますし、イヤホンジャックが付いている機種もありますので、どちらも選択できます。
SDカードスロット
iPhoneはSDカードスロットがありませんので、写真や動画などを保存したい場合はクラウドを使用するかPC等にファイルを移動する必要があります。それが手間であれば、ROM容量の多い機種を購入する必要がありますが、容量を追加すると価格が非常に高くなります。128GB→256GBにするだけで+12,100円もします。
AndroidはSDカードスロットがある機種もあります。128GBのmicroSDなんて2,000円くらいで購入できます。SDカードスロットが無い機種でも、WindowsPCとケーブル接続するだけで写真や動画ファイルにアクセスできますので、ファイルの移動や管理が簡単です。
おサイフケータイ機能(FeliCa)
FeliCaは近距離無線通信規格「NFC」の通信方式の1つで、「NFC-F」として定義されているものです。日本では電子マネーの決済に用いる通信手段として事実上標準の方式となっていますが、日本以外では「NFC-A」「NFC-B」が標準的に使用されています。
理由はSONYの利権関係と言われており、日本では「NFC-F」しか使用できません。
iPhoneはFeliCaに対応しているので、キャッシュレス決済が可能です。
Androidは、ほとんど全機種が「NFC-A」「NFC-B」に対応しているのですが、日本では使用できません。「NFC-F」(おサイフケータイ機能)が搭載されている機種を選択する必要があります。
結論
こんな人にはiPhoneがオススメ
・初心者で、どんな機種が自分に向いているのかよくわからない人
・周囲と同じものを持ちたいと思う人(主に女性)
・Appleブランドの機種を所持したい人
・いろいろなアクセサリ(ケースやフィルムなど)をつけたい人
・きれいな写真や動画を撮りたい人
こんな人にはAndroidがオススメ
・スペック等を自分で調べて、最適な機種を選択することができる人
・顔認証や指紋認証などの機能にこだわりがある人
・なるべく本体を安く買いたい人
・最先端のCPU等を使用してみたい人
・写真や動画をたくさん撮影し、PCで編集したい人
オススメの機種
小さくて安い機種がいい
iPhoneでは「iPhone SE(第2世代)」、Androidでは「Pixel4」「AQUOS sense4」が該当します。
iPhone SE | Pixel4 | AQUOS sense4 | |
CPU | A13 (Antutu 45万点) |
Snapdragon730G (Antutu 27万点) |
Snapdragon720G (Antutu 25万点) |
RAM/ROM | 3GB/64GB | 6GB/128GB | 4GB/64GB |
画面サイズ | 4.7インチ | 5.7インチ | 5.8インチ |
SDスロット | × | × | 〇 |
認証機能 | 指紋認証 | 指紋認証 | 指紋/顔認証 |
重量 | 148g | 143g | 177g |
リアカメラ | 12MP | 12.2MP | 12MP×3レンズ |
フロントカメラ | 7MP | 8MP | 8MP |
バッテリー | 1,821mAh | 3,140mAh | 4,570mAh |
ワイヤレス充電 | 〇 | × | × |
スピーカー | ステレオ | ステレオ | モノラル |
イヤホンジャック | × | 〇 | 〇 |
SIM | nano-SIM/eSIM | nano-SIM/eSIM | nano-SIM/nano-SIM |
価格 | 49,280円 | 42,900円 | 34,000円 |
iPhoneSEはCPUが優れていますが、その他の機能はイマイチです。特に、本体のサイズに対して画面サイズが小さすぎですね。それもそのはず、本体はiPhone7と共通であり、中身だけ変えています。iPhone7は2016年発売ですよ。ユーザーをバカにしているとしか思えないのですが、小型で安い選択肢がありませんので、かなり売れています。Androidと比較すると安くないですけどね。
Pixel4はGoogle純正ともいえるスマートフォンで、iPhoneのAndroid版といった感じです。Pixelシリーズは発売から最低3年間のアップデートを保証しています。発売時のバージョンがAndroid10ですので、Android13くらいまでのアップデートが保証されています。個人的には、iPhoneよりもおススメできます。
AQUOS sense4 はシャープの機種で、安い割には機能が盛りだくさんです。いろいろな人におススメできます。
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Apple iPhone SE(第2世代) 128GB ブラック SIMフリー (整備済み品)
Google Pixel 4a 128GB Just Black
SHARP SIMフリースマホ AQUOS sense4
機能豊富な機種がいい
iPhoneでは「iPhone 12」、Androidでは「Pixel5」「AQUOS sense4」がオススメです。
iPhone 12 | Pixel5 | Xperia 5 Ⅱ | |
CPU | A14 (Antutu 55万点) |
Snapdragon765G (Antutu 30万点) |
Snapdragon865 (Antutu 55万点) |
RAM/ROM | 4GB/64GB | 8GB/128GB | 8GB/128GB |
画面サイズ | 6.1インチ | 6.0インチ | 6.1インチ |
SDスロット | × | × | 〇 |
認証機能 | 顔認証 | 指紋認証 | 指紋認証 |
重量 | 162g | 151g | 163g |
リアカメラ | 12MP×2レンズ | 12.2MP+16MP | 12MP×3レンズ |
フロントカメラ | 7MP | 8MP | 8MP |
バッテリー | 2,815mAh | 4,000mAh | 4,000mAh |
ワイヤレス充電 | 〇 | 〇 | × |
スピーカー | ステレオ | ステレオ | ステレオ |
イヤホンジャック | × | × | 〇 |
SIM | nano-SIM/eSIM | nano-SIM/eSIM | nano-SIM |
価格 | 82,280円 | 65,200円 | 88,140円(au) |
なお、これらの機種は、高速通信規格である「5G」に対応しています。
iPhone12は、他の機種に比べて機能面がイマイチです。特に、バッテリー容量はもう少し多くしてほしかったですね。
Pixel5はGoogle純正スマートフォンで、最低3年間のアップデートが保証されています。発売時のバージョンがAndroid11ですので、Android14くらいまでのアップデートが保証されています。この価格であれば、もう少し高価なCPUを搭載してほしかったですね。
Xperia 5 Ⅱ も多機能なのですが、かなり縦長の本体となっています。横幅が小さいので持ちやすいのですが、動画視聴するときに両端に長い黒帯が発生してしまいます。個人的には、あまり好きではありませんね。なお、au版が最も安く、2年間使用を続けてその後に返却する場合、実質51,060円となります。
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Google Pixel 5 128 GB
大画面の機種がいい
iPhoneでは「iPhone12 Pro Max」、Androidでは「Xioami Redmi Note 10 Pro」「Galaxy S21 Ultra 5G」がオススメです。
iPhone12 Pro Max | Redmi Note 10 Pro | Galaxy S21 Ultra 5G | |
CPU | A14 (Antutu 55万点) |
Snapdragon732G (Antutu 28万点) |
Snapdragon888 (Antutu 73万点) |
RAM/ROM | 6GB/128GB | 6GB/128GB | 8GB/256GB |
画面サイズ | 6.7インチ | 6.67インチ | 6.8インチ |
SDスロット | × | 〇 | 〇 |
認証機能 | 顔認証 | 指紋/顔認証 | 指紋/顔認証 |
重量 | 226g | 193g | 228g |
リアカメラ | 12MP×3レンズ | 108MP & 3レンズ | 108MP & 3レンズ |
フロントカメラ | 12MP | 16MP | 40MP |
バッテリー | 3,687mAh | 5,020mAh | 5,000mAh |
ワイヤレス充電 | 〇 | × | 〇 |
スピーカー | ステレオ | モノラル | ステレオ |
イヤホンジャック | × | 〇 | × |
SIM | nano-SIM/eSIM | nano-SIM/nano-SIM | nano-SIM |
価格 | 129,580円 | 34,800円! | 151,272円(docomo) |
iPhone12 Pro Max は、価格のわりに性能がイマイチだと感じられます。画面サイズが大きくなると消費電力も増加しますので、バッテリー容量が少し少ないように思えます。
Redmi Note 10 Pro は、性能のわりに価格が安くて超おススメです。CPUも実用には十分ですし、大容量バッテリーのわりに軽くて使いやすいです。唯一の欠点は、おサイフケータイ機能がないことでしょうか。
Galaxy S21 Ultra は。最高クラスのCPUを搭載しており、大画面スマートフォンの最高峰と言えるでしょう。価格が少し高めですが、2年間使用を続けてその後に返却する場合、実質100,848円となります。
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Samsung Galaxy S21 Ultra 5G (SM-G9980) 256GB+12GB グローバル版 SIMフリー
まとめ
いかがでしょうか。
こうやって比較すると、iPhoneの割高感がはっきりと分かりますよね。
超初心者と女性はiPhone、その他はAndroidが私の結論です。